こんにちは!
アンリのイギリス英語の管理人、アンリです。
英語の多読は効果なしって言われることもあるけれど、自分のニーズに合ったやり方でやってみると効果大ありです!
前回、前々回の記事では、自然な英語を身に付けることができる英語脳を作るには、毎日多読をする!というお話をしました。
今回と次回の2回では、多読の欠点をカバーできる、私がやってみて一番効果を実感した多読のやり方のお話します!
まず前編では、一般的な英語の多読のやり方と、そのやり方でやりがちな多読の挫折あるあるについてお話しします。
英語の多読を挫折してしまった方にこそ、読んでほしいです!
一般的な英語の多読のやり方
英語多読の方法は、いたって簡単です。
大きく分けて、下の2つのやり方があります。
英語の多読のやり方① 絵本から読み始める
こちらは、とても有名な多読のやり方です。
日本での多読は、このやり方でやっている人がほとんどだと思います。
- NPO多言語多読の酒井 邦秀先生や繁村 一義先生
- SEGの古川 昭夫先生
- SSS英語多読研究会
こちらの方々の本やサイトなどで、英語多読のやり方を知った方も多いと思います。
今回は最新の多読のやり方が書かれている「英語多読 すべての悩みは量が解決する!」を参考にして、基本のやり方を紹介します。
基本のルールは、この2つ
- どんなレベルの人も絵本から読み始める
- 多読三原則を守る
- 辞書は捨てる(使わない)
- 分からないところは飛ばす
- 自分に合わないと思ったら投げる(読むのをやめる)
初級者でも上級者でも、どんなレベルの人も絵本から読み始めるのは、なぜだと思いますか?
それは短い英文から読み始めて徐々に文を長くし、最終的にネイティブの大人向けに書かれた小説などを辞書なしで読めるよう、段階的にレベルを上げていくためです。
また、多読の三原則は、多読を楽しく長く続けていくためのコツです。
分からない単語をその都度辞書で調べたり、英語から日本語に翻訳したり、つまらない本を読み続けたりすると、読書の波に乗れず、読むのが嫌になってしまいます。
それを防ぐために、この三原則のルールがあります。
日本語に置き換えてみて!
子供のころから、当たり前のようにこれらのことをやってきているね
英語の多読のやり方② 自分の英語レベルの1つ下のレベルの本から読み始める
こちらのやり方は、イギリスの語学学校の先生から教わりました。
つまり、日本ではなく海外で主流の英語の多読のやり方です。
その先生はいつも、かご一杯のPenguin Readersの本を教室に持ってきていました。
授業でそれらの本を使うことはないのですが、その中から好きな本を借りて、家に持ち帰ることができました。
私がいたクラスのレベルは、中級のIntermediate(CEFR: B1)でした。
それらの本を授業で使うことはないのですが、その中から好きな本を借りて、家に持ち帰ることができました。
私がいたクラスのレベルは、中級のIntermediate(CEFR: B1)でした。
先生は、「たまに知らない単語が出てくるぐらいの、自分の英語のレベルより1つ下のレベルの本をたくさん読むのが良いんだよ」と、言っていました。
そのため、かごの中にはいつも、初中級レベルのPre-Intermediate(CEFR: A2)の本が入っていました。
英語の多読の挫折あるある
じつは、多読を続けていくと、ほぼ必ずと言っていいほど壁にぶち当たります!
楽しいはずの多読なのに、なんで?って思いますよね。
これらの多読のやり方、どちらもやったことがあります。
そして、どちらも途中でやめてしまいました。
なんででしょう...
では、英語の多読の挫折のきっかけを確認していきましょう。
絵本から読み始めた場合の挫折のきっかけ
絵本から英語の多読を始めると、次のような気持ちになることが多いです。
- できるだけ早く、上のレベルの本を読みたい
- レベル1の本30冊を〇月×日までに読み終わるぞ!
- TOEIC800点取るために、〇月×日までに100万語読むぞ!
- 多読のルールに「辞書を引くな」とあるけれど、意味を分からないままにしておいて、本当に単語力が身についているのか不安
- 英語の本を読むだけで文法を理解できるようになるのか不安
- 多読でリスニングや英会話ができるようになるのか不安
- あまり面白くない本だけど、お金がもったいないから最後まで読もう
絵本から読み始める多読は、目標のレベルに到達するまでに膨大な時間がかかります。
なので、多読を続けていくと「はやく!」「はやく!」と先を急いでレベルアップをしたり、ひたすらノルマをこなそうとしたりするようになります。
せっかちさんや完璧主義の人は、この気持ちになりやすいです。
レベルや何語読んだかという数字ばかり追っていたり、ノルマを決めたりしてしまうと、それがストレスになって多読を楽しめなくなります。
そうなると、そこで本を読むことをストップしてしまうのです。
「英語多読 すべての悩みは量が解決する!」では、この状態を「多読の効果が感じられないケース」として説明しています。
また、多読をすることで生まれる不安を払拭しようと、新たな英語の勉強方法をネット検索をしまくるようになります。
本を読む貴重な時間がどんどん削られ、本を読む時間よりネット検索の時間の方が長いという悲しい結果を生みます。
そのため、上にあげたような気持ちになると、英語の多読は続かなくなります。
1つ下のレベルの本から読み始めた場合の挫折のきっかけ
自分の英語レベルの1つ下のレベルの本から読み始めた場合は、次のような気持ちになることが多いです。
例えば、自分の英語レベルが中級で、初中級レベルから読み始めた場合
(中級レベルを4、初中級レベルを3としてお話します)
- レベル0からレベル2を読んでいないので、そのレベルで学ぶ内容の漏れがあるような気がして心配になる
- 英語の土台(基礎)をしっかりと作れているのか不安になる
- 単語力や文法力が身についているのか不安になる
全部を漏れなく理解したい完璧主義の人は、この感覚に陥りやすいです。
結局、不安になって絵本から読み直し、目標レベルにたどり着く前に多読をやめてしまいます。
アンリは完璧主義で、せっかちで、飽きやすいから、どちらの多読のやり方も挫折したよ!
英語の多読をやめてしまったときに、アンリがやっていたこと
私が挫折したときにやっていた多読のやり方は、次の通りです。
ノルマを設定して挫折
SSS英語多読研究会のホームページにある「英語上級者に対するSSS英語学習法の多読法」を参考にして多読をスタートしました。
ちなみに、英語初級や中級の人向けにも表が作成されています。
私は英語レベルが中級だったのに、読む本の冊数が少ないという理由で上級者向けの表に従って、次のように多読していました。
- 各レベルの目標の語数をクリアできるよう、あらかじめ読む本のリストを作成
- 本を読んだら、リストの該当の本のタイトルに線を引いて消していく
- 読んだ語数をカウントして、トータルの読書語数を記録する
ところが、SSS英語多読研究会のホームページでは、次のように書いてます。
参考までに、標準的な各レベル別の読書量を下記のような表にまとめてみましたが、読む冊数も下記の表にこだわる必要はまったくありません。同じレベルのGraded Readersの中にも読みやすさが大きく違うことがあるので、数値にこだわらず、自分が今読書を楽しめているかどうかの感覚を大事にして、適当にレベルを混ぜたり、上げたりして読書を勧めて下さい。
英語初級・中級者に対するSSS英語学習法の多読法 (seg.co.jp)
- 読む冊数も下記の表にこだわる必要はまったくありません
- 数値にこだわらず、自分が今読書を楽しめているかどうかの感覚を大事にして...
と書いてあるにもかかわらず、私は数値にこだわり、ノルマを設定して英語の多読をしていました。
その結果、英語の多読がノルマを消化することになってしまい、嫌になって挫折してしまいました。
いろいろ不安になって挫折
絵本からスタートする一般的なやり方で挫折をしたので、今度はイギリスの語学学校の先生に習った、自分の英語のレベルの1つ下のレベルから英語を読む多読方法に変更しました。
これならきっと続けられる!と思って多読を再開しましたが...
- 英語の基礎力がちゃんと身についているのか?
- 単語などの学習する内容に漏れが無いのか?
などなど、いろいろなことが気になるようになり、多読のやり方が合っているのか不安になりました。
なかなか思うように多読が進まないと、「他にもっと効率がよい勉強法があるのでは?」と、新たな勉強法を探し求めてネットで検索ばかりするようになりました。
そして、肝心の英語の本をまったく読まなくなり、英語の多読をやめてしまいました。
もともと小さい頃から本を読むことがあまり好きではないので、日本語だろうが英語だろうが、活字を読むスピードが人より遅いのも原因の1つだと思います。
なので、なかなか思うように読み進められず、ノルマをクリアできず...
結果、多読をやめてしまいました。
前編のまとめ
今回は、一般的な英語の多読のやり方と、そのやり方でやりがちな多読の挫折あるあるについてお話ししました。
簡単にまとめると、次の通りです。
<一般的な英語の多読のやり方>
- どんなレベルの人も、絵本から読み始める
- 自分の英語レベルの1つ下のレベルの本から読み始める
<英語の多読の挫折あるある>
- 目標のレベルに到達するまでに時間がかかるので、急いでレベルアップしたり、ひたすらノルマをこなそうとして挫折する
- いろいろ不安になって挫折する
後編では、多読の欠点と多読をすることで生まれる不安を解消したアンリ流の多読のやり方を紹介します!
後編へつづく...
Seeya!
またね~