こんにちは!
アンリのイギリス英語の管理人、アンリです。
イギリス英語とアメリカ英語の「文法の違い」について、3回にわたってお話ししています。
第1回目は、こちら↓
- 「~したところです」の言い方が違う
- 動詞の過去形と過去分詞が違うものがある
- 「~を持っている」の言い方が違う
- 「~しなければならない」の言い方が違う
- 「take」と「have」の使い方が違う
第2回目は、こちら↓
- 動詞の「do」の使い方が違う
- 前置詞の使い方が違うものがある
- 「shall」の使い方が違う
- 「need」の否定形が違う
- 「集合名詞」の扱い方が違う
まだお読みじゃなかったら、どうぞ↓
今日は、最終回です。
イギリス英語とアメリカ英語の「付加疑問文」に使い方の違いなどについて、お話しします。
短縮表現の使い方が違う
短縮表現は、会話で使われる表現方法です。
映画や歌詞などでよく耳にすると思います。
下の表にあるものなどが有名です。
短縮表現 | もとの形 | 意味 |
wanna | want to ~ | ~したい |
gonna | going to ~ | ~するつもりだ |
kinda | kind of | 種類の |
gotta | have got to | ~しなければならない |
gotcha | I have got you. I got you. |
わかった |
これらの短縮表現は、家族や友だちとの会話のときによく使われます。
ビジネスなどのフォーマルなシチュエーションでは、使わない方が良い表現です。
イギリス英語でも使いますが、アメリカ英語の方がより頻繁に使われます。
では、例文で使い方の違いを比べてみましょう。
[イギリス英語]
I want to go to the bank today.
[アメリカ英語]
I wanna go to the bank today.
[イギリス英語]
It is going to be rainy soon.
[アメリカ英語]
It's gonna be rainy soon.
[イギリス英語]
What kind of food do you like?
[アメリカ英語]
What kinda food do you like?
[イギリス英語]
I have got to go to the supermarket.
I've got to go to the supermarket.
[アメリカ英語]
I gotta go to the supermarket.
「いいよ、分かった」
Can you turn down the volume of the telly? It's quite loud.
OK. I got you!
[アメリカ英語]
Can you turn down the volume of the TV? It's too loud.
OK. Gotcha!
イギリス英語は付加疑問文をよく使う
さっそくですが...
チョコレートは好きですか?
チョコレート、好きですよね?
アンリは、チョコレートが大好きです!
こういったやり取りって、よくありますよね!
You like chocolate, don't you?
「チョコレート、好きですよね?」
文章の終わりに「, don't you?」や「, do you?」のように、短縮された疑問文が付いています。
これらのことを「付加疑問文」といいます。
英語では「Question tags」といいます。
確かに、後ろにタグがくっついている感じがしますね。
この付加疑問文は、アメリカ英語では「~ですよね?」や「~でしょう?」というように、相手に同意を求めて確認したり、念を押したりする時に使います。
ですが、イギリス英語では同意を求めるようなニュアンスはあまりないです。
通常の疑問文と同じような感覚で、かなり頻繁に使われます。
アメリカ英語って、よく「huh?(ハッ?)」を使うのを知っているかな?
文の最後にこの「huh?」をつけて、疑問文にするんだ。
これも付加疑問文だよ!
日本語で「はっ?」って言われたら、なんか怒ってるのかなって思っちゃうよね。
相手は怒っているんじゃなくて、同意を求めているだけだから心配しないでね!
付加疑問文は、答え方にちょっとコツが必要です。
例文で、ざっと確認してみましょう!
「はい、寒いです」
「いいえ、寒くないです」
「いいえ、寒いです」
「はい、寒くないです」
例文の2つ目を見てみてください。
否定の付加疑問文です。
答え方がややこしい...
英語の「Yes」「No」と、日本語の意味の「はい」「いいえ」が逆になっています。
それは、英語と日本語の考え方の違いがあるからです。
英語には、相手の質問文の答えに対してではなく、自分の答えが「肯定」か「否定」かで「YES」「NO」を決めるというルールがあるからです。
「NO」 +「否定文」
つまり、相手が「今日は寒くないよね?」と言ったことに対して、
「いやいや、今日は寒い」と自分が思ったのなら、
↓
「it is cold today」 これは肯定文だから
↓
「Yes」+「it is cold today」と、アタマに「Yes」をくっつけて
↓
「いいえ、寒いです」
となります。
逆もしかり...
↓
「it is not cold today」 これは否定文だから
↓
「No」+「it is not cold today」と、アタマに「No」をくっつけて
↓
「はい、寒いです」
となります。
なんてややこしいんでしょう...
アメリカ英語で付加疑問文を使う時は、話している相手に同意を求めて確認したり、念を押したりする時に使うんだよ。
でも、イギリス英語では、いつもの疑問文と同じ感覚で使っているよ!
だから、よく使うよ!
日付の書き方が違う

とても注意が必要です。
例えば、2024年6月30日(日)の場合は、以下のようになります。
曜日 → 日にち → 月 → 年 の順番なので
Sunday, 30th June 2024
または
Sun. 30 Jun. 2024
日にちと月の間に「of」を入れて読みます
「30th June(30 Jun.)」は、「サーティース オブ ジューン」と読みます
曜日 → 月 → 日にち → 年 の順番なので
Sunday, June 30th, 2024
または
Sun. Jun. 30, 2024
月曜日 | Monday | Mon. |
火曜日 | Tuesday | Tue. |
水曜日 | Wednesday | Wed. |
木曜日 | Thursday | Thu. |
金曜日 | Friday | Fri. |
土曜日 | Saturday | Sat. |
日曜日 | Sunday | Sun. |
月曜日 | Monday | Mon. |
火曜日 | Tuesday | Tue. |
水曜日 | Wednesday | Wed. |
木曜日 | Thursday | Thu. |
金曜日 | Friday | Fri. |
土曜日 | Saturday | Sat. |
日曜日 | Sunday | Sun. |
簡略化した日付の書き方を比べてみると、下の通りになります。
日本 | イギリス英語 | アメリカ英語 |
2024/6/1 | 1/6/2024 | 6/1/2024 |
「6月1日」のことを言っているのか、「1月6日」のことを言っているのか、ちょっと紛らわしいですね!
相手が誤った日付として受け取らないように、手紙とかは「June」や「Jun.」のように、数字だけに簡略化しないで書くことが多いよ!
時間の表現方法が違う
イギリス英語とアメリカ英語では、時間を表す表現方法が異なります。
まずは、時間の長さを表す表現の違いです。
イギリス英語 | アメリカ英語 | |
15分 | a quarter of an hour | fifteen minutes |
30分 | half an hour | thirty minutes |
45分 | three quarters of an hour | forty-five minutes |
90分 | an hour and a half | ninety minutes |
次は、時間の言い方の違いです。
時間 | イギリス英語 | アメリカ英語 |
1:00 | one o'clock | one o'clock |
1:05 | five past one | one five |
1:10 | ten past one | one ten |
1:15 | quarter past one | one fifteen |
1:20 | twenty past one | one twenty |
1:25 | twenty-five past one | one twenty-five |
1:30 | half past one | one thirty |
1:35 | twenty-five to two | one thirty-five |
1:40 | twenty to two | one forty |
1:45 | quarter to two | one forty-five |
1:50 | ten to two | one fifty |
1:55 | five to two | one fifty-five |
2:00 | two o'clock | two o'clock |
イギリスでは30分を境に「to」と「past」を使い分けるよ!
30分より前なら「to」で、30分より後なら「past」だよ。
イギリスに着いたその日に、ブラジルから来たルームメイトが、この「to」と「past」を使う時間の言い方を教えてくれたんだ。
アンリの楽しい語学留学の思い出の1つだよ!
イギリス英語でよく使う副詞や形容詞がある
次の言葉を見てみてください。
- Lovely
- brilliant
- fancy
- right
- all right
- indeed
これらの言葉をプラスすると、とてもイギリスらしくなります。
意味と使い方を確認してみましょう。
[すてき]
That jacket is lovely, isn't it?
あのジャケット、すてきね!
[おいしい]
This cake is lovely.
このケーキはおいしいです。
[楽しい]
Have a lovely day!
楽しい一日を!
「ありがとう」の意味の「lovely」
A: Here's your ticket.
B: Lovely. Thank you.
A: こちらがチケットです。
B: どうも、ありがとう。
「もちろん」や「かしこまりました」の意味の「lovely」
A: Take away, please.
B: Lovely.
A: 持ち帰りでお願いします。
B: かしこまりました。
「お願いします」の意味の「lovely」
A: Would you like some tea?
B: That would be lovely. Thank you.
A: 紅茶はいかがですか?
B: ええ、お願いします。ありがとうございます。
right:かしこまりました
A: I'd like to buy a return ticket to London.
B: Right.
A: ロンドンまでの往復切符を買いたいのですが
B: かしこまりました
all right:元気?
A: How are you?
B: Fine, thaks. All right?
A: 元気?
B: 元気だよ、ありがとう。元気?
indeed:本当に
Thank you very much indeed.
本当にありがとうございました
brilliant:すごいね! / 素晴らしい
It's great. That's a brilliant idea!
すごいね! 素晴らしいアイデアだね!
「Lovely」と「indeed」は、本当によく耳にするよ!
イギリス英語らしい表現だから、使いこなせるようになりたいね!
まとめ
今回は、イギリス英語とアメリカ英語の文法の違いについてお話ししました。
お話しした文法の違いは、次の通りです。
- 「~したところです」の言い方が違う
- 動詞の過去形と過去分詞が違うものがある
- 「~を持っている」の言い方が違う
- 「~しなければならない」の言い方が違う
- 「take」と「have」の使い方が違う
- 動詞の「do」の使い方が違う
- 前置詞の使い方が違うものがある
- 「shall」の使い方が違う
- 「need」の否定形が違う
- 「集合名詞」の扱い方が違う
- 短縮表現の使い方が違う
- イギリス英語は付加疑問文をよく使う
- 日付の書き方が違う
- 時間の表現方法が違う
- イギリス英語でよく使う副詞や形容詞がある
ざっくりと文法の違いをアタマに入れたら、あとは本や映画などでたくさん英文に触れて、見慣れていくことをおススメします!
Seeya!
またね~