こんにちは!
アンリのイギリス英語の管理人、アンリです。
前回は、イギリス英語とアメリカ英語の発音を比べるために、その元となる標準イギリス英語と標準アメリカ英語のお話をしました。
今回は第2弾。
ここからが本題です!
単語ごとに、イギリス英語とアメリカ英語の発音の違いを確認していきます。
イギリス英語とアメリカ英語では、「a」や「au」の発音が違う!
アメリカ英語で「ア」と「エ」を一緒に発音する「æ(短いア)」を、イギリス英語では「ɑː(長いアー)」と発音するものがあります。
有名なものでは「can」で、アメリカでは「キャン」「キャーン」と発音しますが、イギリスでは「カン」と発音します。
ただ、イギリスでも「can」に強い意味を込めて発音するときは、アメリカと同じ「キャン」になります。
「a」や「au」の発音の違いを、表で比べてみよう!
比較表(分かりやすいように、発音は発音記号とカタカナにしました)
※カタカナは、あくまでも参考です
単語 | イギリス英語 | アメリカ英語 | 意味 |
can | kən カン |
kæn キャン |
できる |
after | ɑ́ːftə アーフタ |
ǽftər アフタァ |
~のあと |
ask | ɑ́ːsk アースク |
ǽsk アスク |
頼む |
aunt | ɑːnt アーント |
ǽnt アント |
おば |
bath | bɑːθ バース |
bæθ バス |
おふろ |
castle* | kǽsl キャーソゥ |
kǽsl キャッスル |
お城 |
class | klɑːs クラース |
klǽs クラス |
クラス |
dance | dɑːns ダーンス |
dæns ダンス |
ダンスする |
example | iɡˈzɑːmpl イグザァームプル |
igzǽmpl イグザァンプル |
例 |
fast | fɑːst ファースト |
fǽst ファスト |
早い |
forecast | fɔ́ːkæ̀st フォーカースト |
fɔ́rkæ̀st フォーキャスト |
予想 |
France | frάːns フラーンス |
frǽns フランス |
フランス |
grass | grɑːs グラース |
græs グラス |
草 |
laugh | lɑ́ːf ラーフ |
lǽf ラフ |
笑う |
plant | plɑːnt プラーント |
plænt プラント |
植物 |
rather | rɑːðər ラーザァ |
rǽðər ラザァ |
かなり |
そういえば、ロンドン ヴィクトリア駅でリーズ城への行き方を駅員さんに確認したとき、なかなか「リーズ キャッスル」って言っても通じなくて困った経験があるよ!
何回も言い直して、「あ~ リーズ キャーソゥのことね」って言われたのを忘れられないよ! 今では楽しい思い出の一つだなぁ
イギリス英語とアメリカ英語では、「r」の発音が違う!
アメリカ英語では、単語の終わりの「r」の音を、下を押し上げるような感じの巻き舌で強く発音します。
少しこもった音になります。
イギリス英語では、単語の頭文字以外の「r」(子音の前にある「r」や単語の最後の「r」)は、ほとんど発音しないです。
「r」の発音の違いを、表で比べてみよう!
比較表(分かりやすいように、発音は発音記号とカタカナにしました)
※カタカナは、あくまでも参考です
単語 | イギリス英語 | アメリカ英語 | 意味 |
bitter | bítə ビタ |
bítər * ビタァ |
にがい |
car | kɑ́ː カー |
kɑ́r * カー |
車 |
park | pɑ́ːk パーク |
pɑ́ːrk * パーク |
公園 |
sharp | ʃɑ́ːp シャープ |
ʃɑ́rp * シャープ |
鋭い |
water | wɔ́ːtə ウォータ |
wɔ́tər * ワラー |
水 |
イギリス英語とアメリカ英語では、「t」や「d」の発音が違う!
アメリカ英語では、「t」の音は「d」の音に近いです。
はっきりと発音されません。
母音の間にくる「t」や「d」は、日本語の「ら」に似た音になります。
でも「attack」のように後ろにアクセントがくるときは、母音の間にくる「t」は「ら」の音にはなりません。
また、アメリカ英語の「d」の音は、はじくような音になります。
イギリス英語では、「t」や「d」の音は、かなりはっきりと発音します。
つづり字のとおりに発音します。
「t」や「d」の発音の違いを、表で比べてみよう!
比較表(分かりやすいように、発音は発音記号とカタカナにしました)
※1. カタカナは、あくまでも参考です
※2. 発音の注意事項は、表の下にあります
単語 | イギリス英語 | アメリカ英語 | 意味 |
bitter | bítə ビタ |
bítər ビタァ |
にがい |
ladder | lǽdə ラダ |
lǽdər ラダァ |
はしご |
Peter | píːtə ピーター |
píːtər ピーター |
ピーター (名前) |
water | wɔ́ːtə ウォータ |
wɔ́tər ワラー |
水 |
- 「t」をハッキリと発音します
- 「d」をハッキリと発音します
アメリカ英語
- 「t」は弱く発音します
- 「d」は上歯茎の後ろのあたりを舌先でたたいて、はじくような音にします
- 「water」のように母音の間にくる「t」は、「ラ」に近い流したような音になります
まとめ
今回はイギリス英語とアメリカ英語の発音の違いを、単語ごとに比べて確認しました。
ざっくりと、まとめました↓
- アメリカ英語の「æ(短いア)」を、イギリス英語では「ɑː(長いアー)」と発音するものがある。
- アメリカ英語では、単語の終わりの「r」の音を、巻き舌で強く発音する。イギリス英語では、単語の頭文字以外の「r」は、ほとんど発音しない。
- アメリカ英語では、「t」の音は「d」の音に近く、はっきりと発音しない。母音の間にくる「t」や「d」は、日本語の「ら」に似た音になる。「attack」のように後ろにアクセントがくるときは、母音の間にくる「t」は「ら」の音にならない。イギリス英語では、「t」の音は、かなりはっきりと発音します。
- アメリカ英語の「d」の音は、はじくような音になる。イギリス英語の「d」の音は、かなりはっきりと発音する。
イギリス英語の方がアメリカ英語に比べて、「t」や「d」のようにつづり字のとおりに発音するものが多いです。
子音が苦手な日本人にとって、つづり字に近く、音変化が少なく、強くはっきり発音するイギリス英語の方が、発音しやすく聞き取りやすくなります。
だからイギリス英語の方がアメリカ英語より耳が慣れやすくて、3日ぐらいしたら聞き取れるようになったんだなぁ。
この時のお話は、「イギリス英語って、どんな英語?」でお話ししているよ!
まだ読んでなかったら、読んでみてね!
次回の「イギリス英語とアメリカ英語の違いって何だろう? 発音を比べて解説!」は、シリーズ最終回です。
単語と単語のつながりの音の違いを比べてみます!
Seeya!
またね~